図解でわかる危険物取扱者講座

硫化りん

硫黄とりん

硫化りん(りゅうか りん)とは、硫黄(S)とりん(P)の化合物の総称です。このページでは、硫黄とりんの組成比の異なる3種類の化合物について学びます。

共通の性質としては、どの化合物も黄色もしくは淡黄色(たんこうしょく)であること。そして、加水分解(水や熱湯と反応して分解すること)により硫化水素ガスが発生すること、燃焼により亜硫酸ガスが発生することが挙げられます。

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それぞれの物品の特徴、火災予防の方法、消火の方法は次のようになります。

三硫化りん P4S3

「どこでこすっても発火するマッチ」として有名な硫化リンマッチの原料として用いられています。

特徴

  • 黄色の結晶である。
  • 発火点は100℃である。
  • 水より重い。(液比重2.03)
  • 熱湯と反応し、可燃性かつ有毒な硫化水素を発生する。

三硫化りんと熱湯との反応

  • 燃焼すると、有毒な亜硫酸ガス(二酸化硫黄)が発生する。

三硫化りんの燃焼

二硫化炭素

ベンゼン

火災予防の方法

  • 加熱、衝撃、摩擦、水分を避ける。
  • 密栓して冷暗所に保存する。

消火の方法

  • 乾燥砂または不燃性ガスによる窒息消火を行う。

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五硫化りん P2S5

特徴

  • 淡黄色(たんこうしょく)の結晶である。
  • 水より重い。(液比重2.09)
  • と反応し、有毒な硫化水素(可燃性)を発生する。

五硫化りんと水との反応

  • 燃焼すると、有毒な亜硫酸ガス(二酸化硫黄)が発生する。

五硫化りんの燃焼

二硫化炭素

火災予防の方法

  • 加熱、衝撃、摩擦、水分を避ける。
  • 密栓して冷暗所に保存する。

消火の方法

  • 乾燥砂または不燃性ガスによる窒息消火を行う。

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七硫化りん P4S7

特徴

  • 淡黄色(たんこうしょく)の結晶である。
  • 水より重い。(液比重2.19)
  • と反応し、有毒な硫化水素(可燃性)を発生する。

七硫化りんと水との反応

  • 燃焼すると、有毒な亜硫酸ガス(二酸化硫黄)が発生する。

七硫化りんの燃焼

二硫化炭素

火災予防の方法

  • 加熱、衝撃、摩擦、水分を避ける。
  • 密栓して冷暗所に保存する。

消火の方法

  • 乾燥砂または不燃性ガスによる窒息消火を行う。

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