図解でわかる危険物取扱者講座

アルキルアルミニウム

アルキルアルミニウム

アルキルアルミニウムとは、アルキル基(-R)がアルミニウムに1つ以上結合した化合物の総称のことです。また、ハロゲン元素を含むものもあります。

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炭素数やハロゲン数が多くなるほど危険性は小さくなります。

アルキルアルミニウム 反応性
炭素数1~4のもの 空気に触れると自然発火する。
炭素数5以上のもの 点火しないと燃えない。
炭素数6以上のもの 空気中で酸化し、白煙を発生する。

消防法上の危険物の中でもとりわけ危険な物質群です。移送の際には消防機関に移送経路を書いた書面を送付する必要があります。

具体的な物質としては、トリエチルアルミニウムジエチルアルミニウムクロライドエチルアルミニウムジクロライドエチルアルミニウムセスキクロライドなどがあります。

それぞれ比重、融点、沸点が異なっています。

試験に出やすいのは、"共通の"特徴、火災予防の方法、消火の方法です。確認していきましょう。

アルキルアルミニウム

特徴

  • 無色の固体または液体である。
  • 空気中で発火する。
  • 燃焼時に発生する刺激性の白煙を吸入すると、気管がおかされる。

白煙を吸うと、肺や気管が冒される。

  • と触れると爆発的に反応し、発生ガスが発火して、アルキルアルミニウムを飛散させる。

水と反応すると、発火・飛散する。

  • ハロゲン化物と激しく反応し、有毒ガスを発生させる。よって、ハロゲン消火剤は使用できない。
  • 皮膚に触れると、火傷する。

火傷に注意!

  • 約200℃で不安定になり、アルミニウムエタンエチレン水素塩化水素ガスに分解する。
  • ベンゼンやヘキサン等で希釈すると、反応性が低減される。

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火災予防の方法

  • 不活性ガス中で貯蔵し、水や空気に触れさせないようにする。
  • 容器は耐圧性のものを使用し、容器の破損防止のため安全弁または可溶弁をつける。

消火の方法

火勢が小さい場合

  • 粉末消火剤を用いる。

火勢が大きい場合

  • 乾燥砂で流出を防ぎ火勢を抑制しつつ、燃え尽きるまで監視する。

火勢が大きい場合は、乾燥砂で抑制しつつ燃え尽きるまで監視します。

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