ハロゲン間化合物
ハロゲン間化合物(ハロゲンかん かごうぶつ)とは、2種類のハロゲン元素でできた化合物の総称です。
なお、ハロゲン元素とは、ふっ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、よう素(I)等のことを指します。
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ここでは、「ふっ素と臭素」、「ふっ素とよう素」のハロゲン間化合物を確認していきます。
どちらの化合物も水と反応すると、有毒なふっ化水素を発生させるため、水ではなく乾燥砂や粉末消火剤で消火します。
ちなみに、水と反応したとき(臭化水素やよう化水素ではなく)ふっ化水素が発生する理由は、ふっ素原子の電気陰性度が、臭素原子やよう素原子のそれよりも大きいためです。
ハロゲン元素の電気陰性度は、F>Cl>Br>Iの順に大きくなります。
また、ハロゲン間化合物は、ふっ素原子を多く含むほど反応性が高くなる傾向があります。
それぞれの化合物の特徴、火災予防の方法、消火の方法の詳細は、次のようになります。
三ふっ化臭素 BrF3
三ふっ化臭素(さん ふっか しゅうそ)は、核燃料において六フッ化ウランを得るのに用いられます。
特徴
- 無色の液体である。
- 空気中で発煙する。
- 低温で固化する。
- 水と激しく反応し発熱、有毒なふっ化水素を発生させる。
- 可燃物と接触すると自然発火することがある。
火災予防の方法
- 水、可燃物との接触を避ける。
- 密栓して保管する。
消火の方法
- 乾燥砂または粉末消火剤を用いる。
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五ふっ化臭素 BrF5
五ふっ化臭素(ご ふっか しゅうそ)は、フランのフッ素化剤などとして用いられています。
特徴
- 無色の液体である。
- ほとんど全ての元素、化合物と反応する。
- 水と反応し発熱、有毒なふっ化水素を発生させる。
- 揮発性がある。
火災予防の方法
- 水、可燃物との接触を避ける。
- 密栓して保管する。
消火の方法
- 乾燥砂または粉末消火剤を用いる。
五ふっ化よう素 IF5
特徴
- 無色の液体である。
- 金属、非金属と反応する。
- 水と激しく反応し、有毒なふっ化水素とよう素酸を発生させる。
火災予防の方法
- 水、可燃物との接触を避ける。
- 密栓して保管する。
消火の方法
- 乾燥砂または粉末消火剤を用いる。
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