湿度 - 火災の危険性を測るもの
湿度(しつど)とは、空気の乾き、湿り気を示す度合いのことです。絶対湿度、相対湿度、実効湿度があります。
第4類危険物(引火性液体)を取り扱うときは、湿度を高くし静電気による引火を防ぎ、燃焼の危険性を低く設定します。
湿度は、火災発生の危険性にかかわる重要な要素であることを念頭に学習を進めていきましょう。
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絶対湿度(重量絶対湿度)
絶対湿度(ぜったいしつど)とは、乾燥空気1kgに含まれる水蒸気の質量を表します。重量絶対湿度、混合比ともいいます。単位はkg/kgを用います。
飽和水蒸気量(容積絶対湿度)
飽和水蒸気量(ほうわすいじょうきりょう)とは、空気1m3に含むことのできる水蒸気の最大量のことです。容積絶対湿度、飽和水蒸気密度ともいいます。
記号はE、単位はg/m3を用います。
温度が高くなるほど含むのことができる水蒸気の量は増加していきます。
逆に温度が下がると含むことのできる水蒸気量は減少します。これは、冬になり気温が低下すると乾燥する理由の1つです。
気温[℃] | 0 | 5 | 10 | 15 | 20 |
---|---|---|---|---|---|
飽和水蒸気量[g/cm3] | 4.8 | 6.8 | 9.4 | 12.6 | 17.3 |
露点温度
さらに、水蒸気の含む空気の温度を下げていくと、水蒸気の凝縮(液化)が始まります。このときの温度を露点温度(ろてんおんど)といいます。
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相対湿度
相対湿度(そうたいしつど)とは、空気中の水蒸気の質量が、その温度における飽和水蒸気量の何%を占めるか表したものです(通常、湿度というとこの相対湿度を指します)。記号はHを、単位は%を用います。
実効湿度
実効湿度(じっこうしつど)とは、過去の湿度の履歴を考慮して表した湿度のことです。
この湿度は、木材等の水分を含む物の含水量を把握するためのものです。
物の含水量は、外界の湿度の増減が長い状態続くことで変化しますが、外界の湿度の増減が短期的であれば、ほとんど影響しません。
実効湿度は、火災の発生の危険性を把握するのに非常に有効です。
湿度が低い状態がずっと続けば、実効湿度は低くなり、火災の危険性が高まります。実効湿度が60~50%以下になると火災件数が増えるとされています。
また、気象庁から発表される乾燥注意報も実効湿度を目安にしています。
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