危険物乙4のまとめ
前ページまでで、乙4(乙種4類)に出題される危険物の性状について確認してきました。
さらに理解を深めるため、第4類危険物(引火性液体)の特徴的な性質のまとめを見ていきましょう。
スポンサーリンク
水に溶けるもの
第4類危険物の大部分は水に溶けない物質です。少数派の水に溶ける物質(水溶性物質)を覚えていきましょう。
特殊引火物
第1石油類
アルコール類
第2石油類
第3石油類
水より重いもの
第4類危険物の大部分は水より軽い物質です。少数派の水より重い物質(液比重が1より大きい物質)を覚えていきましょう。
特殊引火物
- 二硫化炭素 (1.3)
第2石油類
第3石油類
液比重
液比重が最も小さい物質と最も大きい物質は、次のとおりです。
第4類危険物の中で液比重が最も小さい
- ジエチルエーテル(0.7)
第4類危険物の中で液比重が最も大きい
液比重が大きく水に溶けない二硫化炭素は、水中保存することで有名です。
蒸気比重
第4類危険物から発生する蒸気は、どれも空気より重い(蒸気比重が1より大きい)ですが、その中で最も小さい物質と最も大きい物質は、次の通りです。
第4類危険物の中で蒸気比重が最も小さい
- メタノール(1.11)
第4類危険物の中で蒸気比重が最も大きい
- テレピン油(4.7)
スポンサーリンク
発火点
第4類危険物の中で発火点が最も低い
- 二硫化炭素(90℃)
沸点
第4類危険物の中で沸点が最も低い
- アセトアルデヒド(20℃)
アセトアルデヒドは夏期に沸点(20℃)を超える危険性があります。
アルコール類の中で沸点が最も低い
- メタノール(65℃)
引火点
第4類危険物の中で引火点が最も低い
- ジエチルエーテル(-45℃)
ジエチルエーテルは、冷凍庫の中でも引火の危険性があります。
アルコール類の中で引火点が最も低い
- メタノール(11℃)
引火の危険性
常温(20℃)で引火の危険性のあるもの
夏場は、特に引火に注意が必要です。
常温(20℃)で引火の危険性のないもの
燃焼範囲
燃焼範囲が広い物質は、燃焼する機会が多く危険です。
第4類危険物の中で燃焼範囲が最も広い
- アセトアルデヒド(4~60vol%)
色の付いているもの
第4類危険物の大部分は無色です。例外的に有色の物質は、以下の通りです。
第1石油類
- ガソリン (オレンジ色)
第2石油類
第3石油類
麻酔性のあるもの
特殊引火物
アルコール類
凍傷を起こすもの
特殊引火物
スポンサーリンク
関連記事を読んで理解を深めよう!
乙4対策 - 第4類危険物の各物品を学ぼう!
- 第4類危険物(引火性液体)とは - 乙4対策のキーポイント
- 特殊引火物 - 第4類で最も危険な危険物
- 石油類の分類 - 引火点で決まる石油類の危険性
- 第1石油類 - 乙4最重要物質 ガソリンほか
- アルコール類 - 消防法におけるアルコールとは
- 第2石油類 - 灯油と軽油の違いを知ろう
- 第3石油類 - 燃えると厄介な重油の話ほか
- 第4石油類 - 潤滑油と可塑剤
- 動植物油類 - 空気にふれて固まる油の話