引火点、発火点その違い - 火が付く温度、自ら燃える温度
危険物は、引火点や発火点によって危険性が判断されることがあります。
混同しやすい引火点と発火点ですが、その違いを知ることは第4類危険物(引火性液体)を学ぶ上での基礎となる部分なのでしっかり覚えていきましょう。
また、燃焼点は、出題されることが少ないですが参考のため掲載しました。
温度は、高い順から発火点、燃焼点、引火点になります。
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引火点
引火点(いんかてん)とは、可燃性蒸気が爆発下限値の濃度に達する液温のことです。すなわち、引火点と爆発下限値の温度は同じになります。
また、炎(点火源)を近づけたときに着火して燃焼する最低の液温(要は、火がつく温度)ともいえます。
なお、引火点よりも低い温度でも可燃性蒸気は発生していますが、燃焼範囲に入るほどの濃度ではないということに注意してください。
ちなみに、第4類危険物(引火性液体)は、その危険性を引火点によって定義しています。特に石油類は、引火点によって第1石油類から第4石油類まで分類されています。
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燃焼点
燃焼点(ねんしょうてん)とは、燃焼が継続するのに必要な最低の液温のことをいいます。一般に燃焼点は引火点より高い値を示します。
発火点
発火点(はっかてん)とは、空気中で点火源がなくても自ら発火する最低の温度のことです。一般に発火点は、燃焼点よりも高いことに注意しましょう。
自然発火
自然発火(しぜんはっか)とは、常温の空気中で自然に発熱し、熱が蓄積されて発火点に達し、燃焼を起こす現象のことです。(もちろん、点火源は不要です。)
自然発火の原因としては、酸化熱や分解熱、吸着熱、微生物等による発熱が挙げられます。
第4類危険物の項で学ぶ動植物油類は、酸化熱による発熱で自然発火することがあるので、動植物油類のついた雑巾などを放置しておくと、火災になる危険性があります。
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