混合危険 - 混ぜると危険な危険物
「混ぜるな危険」という言葉がありますが、危険物にも、混ぜると発火・爆発の恐れが生じる危険な組み合わせがあります。
これを混合危険(こんごうきけん)といい、2種類以上の物質が混合・接触することで発火や爆発の恐れが生じることをいいます。
組み合わせには、「①酸化性物質と還元性物質との混合」、「②酸化性塩類と強酸との混合」、「③爆発性物質を作る場合」、「④水との接触」の4つがあります。
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詳しく確認していきましょう。
酸化性物質と還元性物質
酸化性物質とは、酸素を放出し相手を酸化させる物質のことで、第1類危険物および第6類危険物が該当します。
また、還元性物質とは、酸素を受け取り相手を還元させる物質で、第2類危険物および第4類危険物が該当します。
酸化性物質と還元性物質を混合し、加熱・衝撃・摩擦を加えると発火・爆発の危険があります。
参考:酸化と還元
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酸化性塩類と強酸
酸化性塩類には、第1類危険物の塩素酸塩類や過塩素酸塩類、過マンガン酸塩類が該当します。
両者が混合すると、不安定な遊離酸が生成し可燃物を発火させます。また、それ自身も自然分解し爆発することがあります。
爆発性物質をつくる場合
物質同士が化学反応を起こして爆発性物質を生成する場合があります。組み合わせとしては、次の例があります。
- アンモニア + 塩素 → 三塩化窒素
- アンモニア + 塩素酸カリウム → 塩素酸アンモニウム
- アンモニア + よう素 → 三よう化窒素
- ピクリン酸 + 金属 → ピクリン酸の金属塩
- アジ化ナトリウム + 重金属 → 重金属のアジド(アジ化物)
水との接触
アルカリ金属の過酸化物(第1類危険物 無機過酸化物)は、大量の水と反応し、爆発する危険性があります。
また、金属粉(第2類危険物)や禁水性物質(第3類危険物)は水と接触することで水素ガス(可燃性)を発生し、反応熱によって発火します。
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