図解でわかる危険物取扱者講座

過マンガン酸塩類

過マンガン酸塩類(かマンガンさんえんるい)とは、過マンガン酸(HMnO4)の水素を金属や他の陽イオンで置換した化合物のことです。

化学式ではMMnO4(Mは金属または他の陽イオン)と表すことができます。

どの物品も赤紫色強酸化剤であるといった特徴があります。

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それぞれの物品の特徴、火災予防の方法、消火の方法は次のようになります。

過マンガン酸カリウム(過マンガン酸カリ) KMnO4

カリウムの過マンガン酸塩(過マンガン酸のカリウム塩)です。

過マンガン酸カリともいいます。

化学の実験において、酸化還元滴定の呈色指示薬(ていしょく しじやく)として用いられます。また、水質指標であるCOD(化学的酸素要求量)における酸化剤としても使用されています。

特徴

  • 赤紫色(あかむらさきいろ)の結晶である。(水溶液の色は、濃紫色(のうししょく))
  • 水より重い。(比重2.7)
  • 水によく溶ける。
  • 約200℃で分解し、酸素を発生する。

過マンガン酸カリウムは約200℃で分解します。

  • 硫酸を加えると、爆発する危険性がある。

過マンガン酸カリウムと硫酸との反応

  • 塩酸を加えると、有毒な塩素ガスを発生する。

過マンガン酸カリウムと塩酸との反応

  • 殺菌剤消臭剤として使用される。

火災予防の方法

  • 加熱を避ける。
  • 密栓して保存する。

消火の方法

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過マンガン酸ナトリウム(過マンガン酸ソーダ) NaMnO4・3H2O

ナトリウムの過マンガン酸塩(過マンガン酸のナトリウム塩)です。

特徴

  • 赤紫色(あかむらさきいろ)の粉末である。
  • 水より重い。(比重2.5)
  • 水に溶けやすい。
  • 170℃で分解し、酸素を発生する。

過マンガン酸ナトリウムは、約170℃で分解します。

  • 硫酸を加えると、爆発する危険性がある。

過マンガン酸ナトリウムと硫酸との反応

  • 潮解性が強い。

火災予防の方法

  • 加熱を避ける。
  • 密栓して冷暗所に保存する。

消火の方法

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